腐ったゲーム箱

SwitchとBLゲームのプレイ日記です。

映画 劇場版 呪術廻戦0 ネタバレ感想 レビュー

ペン吉、百鬼夜行してきた。

映画の感想をひと言で表せと言われたら…

最高でした。


何がスゴイの?って聞かれたら、まずはやっぱりバトルシーンですね。美しい作画とド迫力なバトルは必見レベル。

それでいてメンタルな部分もキッチリしっかり描かれ、所々でどこか物悲しく人間くさい感情がこぼれ出す匙加減が本当に素晴らしい。

原作とは一味違うアニメ視点構成がスムーズで、とても理解しやすく流れるように観ることができました。

比べてしまって申し訳ないんだけど、アニメ1期より入りやすいと感じましたね。それだけこの映画がとても丁寧に作られているのがわかる。

主人公の憂太が成長していく様子と、彼に憑いている里香ちゃんとの愛の物語です。更に原作を読んでる人ならわかる随所に散りばめられたシーン。こちらも楽しめる内容となってました。

呪術0は五条先生がかなり出張ってきましたよー。

よく喋るわ、戦うわ、ムダにテンション高いわで、先生好きなペン吉はとっても幸せでした。唇がツヤプル仕様なのは健在です。


公開日、パンフレット買いたくて午前中TOHOシネマズへ出かけました。以下、そのときのツイです。上映中の時間狙って行ったので、人はまばらでした。


グッズも少々購入。あまり時間なくてゆっくりは見れなかったんですけど、一通り揃っていてどうしても欲しいものは入手できたんです。

ところがこの翌日に行ったらグッズが激減してて売切れの品もかなりありました。サンリオコラボ商品も結構売切れありましたね。

ペン吉は田舎に住んでますけど、12/25土曜日の劇場はものすごい人だかりでした。スクリーンへ入るのを待つ人の列が長い長い。館内が人で埋め尽くされてて、ほとんどの人が呪術を観に来ていた人たちです。

田舎なのに呪術に興味持ってる人がこんなにいるんだなーって思うと、なんだか感慨深くなってしまいましたね。

それにしても公開前の盛り上げ方が凄かった。

劇場公開記念としてコラボだの各メディアでキャンペーンを打って宣伝してきた効果が、まさに劇場で目の当たりにすることができたので。

公式の本気を見た気がします。

これなら「どうしようかな?」と思っている人も「行ってみようかな」なんて気持ちになるかもしれないもんね。いやホント、呪術すげーって思いました。



この先ネタバレしてます。
原作の話も著しくバレてますので、未鑑賞・原作これから読む予定の方はご注意ください。

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ペン吉、原作0巻は夏頃コミックで読んでます。話は知ってはいたものの半年前のことで忘れていた部分もあり、劇場版はかなり新鮮な気持ち鑑賞しましたね。

 

今回、主人公が虎杖悠仁ではなく乙骨憂太となるので1年ズは登場しません。

ですので普段あまり拝めない人たちのバトルシーンが、これでもか!というくらい見れて嬉しかったですねー。

短いながらも1人1人に見せ場があった。冥冥が動いて戦ってるのって、アニメ2期までお預けかと思ってましたから。

原作にあったところでは、特に真希の戦うシーンがかっこよくてシビれましたね。御三家の生まれながら落ちこぼれの烙印を押され、そこから必死に這い上がろうとしてる姿にはグッときました。

思っていることはズバっと言う性格なのでキツイ人だと誤解されそうですけど、彼女の生い立ちかが割と壮絶ですからね。

そんな環境に屈せず明確な将来のビジョンを持っているところは、そりゃ憂太にとって眩しく映るんだろうなーって。

だから「真希さんみたいになりたい」っていうセリフはね、ペン吉すごくほっこりしました。これが真希にとってどれだけ衝撃的だったのかを考えると込み上げるものがある。



呪術廻戦0って呪術廻戦1巻より前の話だから0なのかなとも思ったんですけど。この物語は、憂太がまさにこれから自分の人生をスタートさせる、そんな意味合いの方が強いのかなと感じました。


幼いころ結婚を約束した里香ちゃんが怨霊となってずっと憂太に憑いていたわけですが。実は呪いをかけたのは憂太の方で、里香ちゃんはヘタレな彼を守っていただけなんですよね。

誰にも迷惑をかけずこのまま自身の死を待つだけだった彼が、仲間との出会いで自分も誰かから必要とされたい、そして里香ちゃんをこの呪いから解放するという目的を見つけます。

これ少年マンガ的には王道、かつアツイ展開なんでしょうけど。これが見事にがっちりハマってました。

憂太って呪術廻戦の登場人物の中では珍しく常識人で、まともな人って印象。誰にも丁寧に接して、わかりやすいくらい素直で優しい性格です。

そんな彼がですよ!?

傑とのバトルで、仲間を守るため自分を生贄に里香ちゃんに力を乞うシーン。

これ憂太かっこよすぎだろぃ(´;ω;`)ブワッ

自分に居場所をくれた大切な仲間のいる世界を守るため。
そして何より愛しい人の呪いを解くために、惜しみない盛大な愛の告白。


傑の「女たらしだな」に対し…


「失礼だな、純愛だよ」


キター!これ五条先生が言ってもまったく説得力ないかもしれんけど、憂太の純愛はメガトン級の重さだと思うの。

呪術廻戦0は、憂太だからこそ王道がガチでドはまりしてるんですよ。

多分ですけど。0巻未読とか呪術廻戦知らない人が観ても、ほぼ大多数の人がなんの疑問を抱くことなくこの流れに心掴まれると思う。

このへんの演出がさすがでした。



そしてこの呪術0には、もうひとつの見どころがあった。

かつて同期だった五条悟と夏油傑の掛け合い。

原作の高専時代を知っている方だと、心苦しさもあったのではないだろうか。私がそうだったように。

高専時代の映像が出た時はちょっと辛かった。いや嬉しいんだけど。どっちだよw

傑がああなった最終的なトリガーは美々子と奈々子でしょうけど、生き方を選んだのは傑自身なので、それを親友と言えど口出しすることをしないところが悟らしいなと。


ここでは完全に互いの道が分かたれてしまってますが、ペン吉思うのですよ。もし傑がまだ迷っていて、悟がそれに気づくことができたら彼はどうしたんだろうって…。



高専時代の悟って自尊心の塊みたいもんでしたからね。他人にはほとんど興味を示さず、周りがどう言おうと自分のやりたようにやるってスタイルだった。

その彼が「俺たち最強だし」と認めていた唯一の親友が夏油傑という男なワケですよ。

原作では善悪(人の生死)の判断を傑に任せていた描写もあり、傑が言うなら間違いはないだろって思っているのがわかる。全幅の信頼を置き、頼りにしていた仲間。


そんな友とは、コミック8~9巻の出来事を機に対称的な道を歩むことになります。

天賦の才で進化し続け最強を謳う男と、呪術師の非力さや虚しさに傑の気持ちが徐々に乖離していく様が読んでてマジ辛いったらないよ。

これを知ってると、憂太に言った「僕の親友だよ、たった1人のね」が重いの。

自分の知っている傑じゃなくなってしまっても、その人がたくさんの人を殺していたとしても、悟にとっては唯一無二の親友であることに変わりはないから。

今原作の悟はニセ傑に封印され獄門疆の中にいます。いくら最強の男と言えど、自分がトドメを刺したハズの傑を見て隙ができるくらいには大きな存在だったわけです。


憂太に「1人は寂しいよ?」と言った先生の言葉とか、生徒たちの行く末を案じている姿見ちゃうと、やっぱ傑のことをどこか後悔してるんじゃないかな?って思ってしまうペン吉がいる。



傑が呪術師が虐げられることをよしとせず百鬼夜行を決行したように、先生はこの呪術界の在り方を変えようとしている。

もちろん1人では限界もあるし根本から革命を起こそうというのなら、人材を育て恒久的な対策をとらなければ意味がない。

憂太を高専に誘ったのは優秀な人材だからという理由だけじゃなく、何より彼には人との関りが必要だと思ったから…とも思いたい。

仲間が存在するありがたみは先生が1番知っているはずだから、それを憂太にもわかって欲しかったのかな。

傑が高専を出て行って初めて見えたものは、先生にとってとても代償が大きいものだったと思う。

でも今先生は1人じゃない。この数か月後にも先生の意志を継ぐ人たちとの出会いがあるから。


というわけで、大人組に関してはいささかビター風味な内容となってました。



今回入場者特典として『呪術廻戦0.5』をいただきました。過去に発売したファンブックに近いかな。

登場人物紹介や声優さんたちへのインタビュー記事。ほか芥見下々先生の描きおろしマンガや呪術0のネームも公開されてて、なかなか見どころのる内容となってました。

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最後に…

映画、ペン吉はとても満足でした。

今度はもっとじっくり観たいなーという気持ちになった。Blu-ray出たら多分買うと思う。

始めから終わりまで非常にクオリティの高い作品だったと思います。