腐ったゲーム箱

SwitchとBLゲームのプレイ日記です。

BLゲーム CAGE OPEN 矢ヶ崎文博 ネタバレ感想&フルコンプ

矢ヶ崎さん攻略しました。

全エンディングリストが埋まり、CGで『おめでとう』が出たからOPENはフルコンプです。

うぉー、めっちゃ面白かったわ。
CAGEは本当に先が読めないYO!

自分が想像してた展開とは全く違っていて、思わぬ方向へ転じていく。これが本当に面白くて、食い入るようにプレイしてました。

平日は毎晩寝る前にプレイしてたんですけど、寝不足の1ヶ月でしたねぇ。

BAD含めると1人当たりのエンディングが多くて、登場キャラのいろんな表情が見れてとても満足してます。

あともうひとつ。

BGMが収録されたサントラ、本気で販売して欲しいです。



これ以降は矢ヶ崎さんのネタバレ感想となります。



メガネです!


ボブゲでメガネキャラと言えば、胡散臭い奴と見てまず間違いないんですよ。私が勝手に決めつけているだけなんですけど。

それがですね。今回またすごいメガネが出てきて、非常に困惑しております。

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メガネVSメガネ

 

…のハズなのに、矢ヶ崎さんにいいように扱われる相庭。子供の頃からの腐れ縁らしく、肉体的に支配されていた過去があったようです。

ちなみに、矢ヶ崎さんはバイ。

そして、この絵を見なかったら恐らく気づかなかったと思う。

なんか相庭の色気がスゴイ。

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直前までは殺す気満々で竹刀を振り下ろしたのに、そこから一歩も動かずにいた矢ヶ崎さんに負わせたのは軽いかすり傷。

頭では痛めつけようとしてるのに、本能がそれをストップさせた。絶対に逆らえない何か。彼に対する執着とかそういうの。

相庭にとって矢ヶ崎さんがトラウマの塊みたいなもののように見えたんですよ。身体がどうこうというよりは、精神面でガチガチに囚われてしまっている感じ。

望んでいないのに好きなように触られて、しかもそれを拒否できないってどんな萌え設定だよ!ってなりました。

今この舞台は矢ヶ崎さんと紺野なのは重々承知なのですが、ペン吉は彼等の過去がもっと知りたいです。

相庭がどんな風に虐められて、どんな風にヤられたのかを。




矢ヶ崎さんと紺野は幼馴染だった。

紺野が幼いころ大阪に住んでいた時の友達。でも引越して大人になるにつれて忘れてしまっていたんですね。

コイン争奪ゲームで偶然出会い、一緒に過ごしていくうちに幼い頃の記憶を徐々に取り戻していきます。

大阪では矢ヶ崎さんのことを『フミ君』と呼んでいました。フミ君は物知りで優しくて大好きなお兄さんだったようです。

フミ君とわかってからは、それはそれは懐くのが早かった。他の攻略キャラたちとは違い、すぐに懐に入れてしまう。

これが紺野の長所でもあり欠点でもあるんですよね。幼馴染で大好きな人なら100%信頼しちゃうところ。

ただどこか違和感もあって、『大人になると人は変わるもの…』という、ある種紺野自身が矢ヶ崎さんを受け入れたいがために、都合よく解釈してしまっている部分もあります。



シャレオツで関西弁の気さくな矢ヶ崎さんは、誰でもすぐに仲良くなれるタイプの人なんでしょう。

体力は皆無ですが、頭の回転が速いのでチーム組んだら間違いなくブレーン的な存在ですよね。

新田や吉本、九条さんは感情型だったのに対して、完全に理性で物事を捉える人だった。こんな人ならきっと周りから頼られたんじゃないのかなー?

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ところが。

話が進んでいくにつれて、矢ヶ崎さんに対するイメージがどんどん崩れていく。最終的に行きついたのはズルい人ですね。

紺野ことは恐らく大事にしてるんだろうなっていうのは伝わってくるんですけど、その大事な幼馴染でさえも自分のいいように利用するところがズルいなーと。

紺野に優しくしたり、時に突き放したような態度も。そういうのが全て計算してやっているように見えてしまって、どれが本来の矢ヶ崎さんなんだかわからなくなってしまう。

ただ、こうなった背景には彼の家庭環境が大きく関係していた。

矢ヶ崎さんのオトンは紺野がまだ大阪にいたころに多額の借金を抱えたまま亡くなっていて、オカンとオネエは借金を返すために体を売っていた。

まだ小さかったフミ君は、矢ヶ崎家に養子に出されていたようです。




紺野が転校して2人は離れてしまうけど、もう1度必ず会おうと約束を交わしている。でも大人になったら忘れてしまうかもしれない。

絶対に忘れないために、全部で10個の約束を作る。

1は生きていること。
2と3で、大学卒業して23歳になったら…。
4は鹿羽市で。
5は紺野の『こ』

…という具合いに、数字と語呂を合わせて思い出せるように作られていたんですね。全ては2人が再会するために。

これが各エンドで、6以降の約束の内容が微妙に変わっています。
 

 

 

13.ALIBI

 

ちょっと最初にひとこと。

私、この感想記事作る前に全部のエンディングを見ています。で、その後もう1度プレイしてみたんですが。

あの相庭も実は大阪に住んでて、紺野の幼少期に一緒に過ごしていたんだね。でもこのルートでは完全に相庭のことを忘れてしまっている。

向こうは気づいていたような素振りあったけど、紺野より矢ヶ崎さんに固執してたから全然相手にしてなかったって感じだった。




矢ヶ崎さんはオネエの借金返済の為にコインを狙っていた。対して相庭は、矢ヶ崎さんのオネエから弟をゲームの中で殺してこいと頼まれていた。

相庭とオネエは、お付き合いしている仲だった。

弟の文博に保険を掛けて、死んだらその保険金で借金を返す予定だったようです。姉弟と言えど、そこに家族の絆はありませんでした。

紺野は、「こんな話ってあるか!」と、随分悲しそうに泣いていましたけど。多分、矢ヶ崎さんは、そんなものとっくにないってわかっていたと思います。

亡くなったオトンは首つりで死んでいる。自殺…ということなのだろうか。もともと家族仲は悪く、どうしようもないダメ男だったみたい。

オトンはいなくなったけど莫大な借金だけが残って、オカンとオネエはそれからずっと好きでもない男に抱かれてお金を稼いできた。

養子になったフミ君は、大学も出て立派に就職。お金には困っているようには見えなかった。

それでもやっとオネエと再会して、未だ借金で苦しんでいるのを知ったのかな。自分の意思ではないにせよ、養子になったことで借金返済の義務は負わずに済んだのは事実だし。

それでも家族のために、コインゲームで痛い思いして勝ち取った優勝。なのに、なんだろう。この虚しい気持ちは…。

オネエが弟に保険掛けて殺そうとしたことが酷いとか、そういうのは正直あまり思わなかった。

オネエも必死だっただろうし、家族仲を壊すには十分な時間があった。弟を恨むことで必死に生き抜いてきたであろうとも思う。

でもさ。やっぱりショックだよ。
誰って…私が。
その家族のためのコインだったから。

紺野に「お前は裏切れへんよな」というセリフ。それ、おまいが言うのか…って思ったけど、これが本音なんだろうな。

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紺野が自分のことを忘れてしまっていたら、それはそれで仕方ないとも思っていた矢ヶ崎さん。

紺野の記憶にあるのは、なんでも知ってて優しいフミ君だけど、実はそんなに尊敬されるような人間でもないと自覚はあったでしょうね。

今の矢ヶ崎さんと一緒にいてもいいのかは、紺野に選ばせようとうとしていたのかもしれない。

でも紺野はちゃんと矢ヶ崎さんを見ていたよね。大人になる前から。


本を読むより外で遊ぶ方が好きなこと。
体も弱くないし、本当は足だって早いこと。
こんな風に嘘をつかなくちゃいけなくなったのは、全部おじさんのせいだってことも。


大人になって矢ヶ崎さんが変わってしまっても、ずっと友達。それは絶対に変わらない。

フミ君だからじゃなくて、矢ヶ崎さんだから。


紺野がそう言ってんだから、そろそろ観念したらどうだろうか。矢ヶ崎さんや。


最後の最後で観念してた!

 

 

  

12.Tarsal Tunnel Syndrome

 

これはものすごく痛いエンディングだった。

1つ上で綴ったルートから派生してて、選択肢『黒い矢ヶ崎』を選んだら、とんでも恐ろしい結末を迎えた。

アリバイエンドでは首つりだったオトン。ここでは矢ヶ崎さん自身がオトンを殺している。で、それを目撃していた紺野。

5つ目以降の約束は忘れろってアレほど言ったのに、現場を見られたからには生かしておけないと眠らせた後に拘束。

更には逃げられないようにと両足をノートPCで殴られ、骨までむき出しになるほどの複雑骨折状態に。

 

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紺野よ、いい加減目を覚ませ!と思ったら、消えゆく命の中で彼が最後に望んだ内容に(꒪ཀ꒪)グハッ!!てなった。

紺野に甘えっぱなしで本当に困ったちゃんだな。矢ヶ崎さんや!



 

11.眼鏡

 

 

これは歌が流れないエンドだったから、恐らくBAD扱いなんでしょう。

しかも、この1つ上の『黒い矢ヶ崎』からの派生。

私、この眼鏡エンドの前が複雑骨折エンドだったからね。今度はどんな痛い思いをするのか、ヒヤヒヤしながらプレイしてたんですよ!



矢ヶ崎宅で部屋をウロウロしていたら、コレクションケースを発見しまして。その中身は全て眼鏡だった。

なんでも鑑賞用として矢ヶ崎さんがコレクションしているものらしく、試しに気になった眼鏡を試着させてもらったんです。

その姿を鏡で見たら、隣りで矢ヶ崎さんが「どうだ?」って聞いてくる。


以下、選択肢。

『凄いです』
『よくわかりません』

この2択。


どうだって聞かれてもね、眼鏡かけてる紺野やん?なんやよくわからんと思って、素直に『よくわかりません』を選んだ。でも結局また上の選択肢に戻ってループしてしまう。

あ、これ『凄いです』を選ばないと進まない仕様なのか…。ということで、『凄いです』を選んだ。で、「どうスゴイねん」ってまた聞かれた。


紺「新しい自分がいます…」

 

なんでも眼鏡をかけただけなのに、全く違う自分になったことに驚く紺野だった。新しく生まれ変わった自分を目の当たりにして、強い衝撃を受ける。

しかもこれは魔法などではなく、現実の世界で起こっている”覚めない魔法”なのだと言う。



感動から涙を流し、眼鏡の素晴らしさを広めようと全国を行脚。なんと熊沢で出会った人達にも、それは例外ではなかったのだ。

 

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OPEN側のメンバーだけかと思ったら、牧さんや石松、あの斎木すら餌食になっていてワロタ。しかも結構その気になっている面子たち。

今や眼鏡をかけていない人の方が少なく、そんな人たちは『裸眼』と罵られることもある。吉本と石松は特に裸眼の血が濃いとかで、眼鏡に慣れさせるが大変だった模様。

そんな暴れる2人に向けて、スマートに眼鏡を装着させる矢ヶ崎さん(スチル有)

やっぱりこの人には敵わない。あまりに自分と眼鏡力が違い過ぎると痛感。

本当に眼鏡に愛されている人は自由気ままに生きてこそ、本来の眼鏡力が発揮されるようです。

ペン吉も眼鏡ですが、今後は眼鏡力を高めるために日々精進していきたいと強く感じました。


 

15.LOVE STORY

 

このルートで、相庭こそがあの『フミ君』だっという衝撃の事実が明らかに。


矢ヶ崎文博(ヤガサキフミヒロ)
相庭富美雄(アイバフミオ)

あー、そうか。
どっちもフミ君なのか。



ここのルートの矢ヶ崎さん(幼少期)は、ド級のクソガキだった。養子になる前の姓は七川。

オトンから暴力を振るわれていたような描写がありました。家庭環境のせいか、いつも機嫌が悪かったようです。

そのうえ口も悪くて、周りからも「アイツすぐキレるから怖い」って思われていたみたい。

そんな様子を見て、やっぱり紺野は声を掛けるんだよね。相庭のフミ君と3人でよく一緒に遊んだことを、ようやく思い出す。

紺野が転校するときにフミ君とした10の約束は、後からそれを知った七川が「その約束を俺にくれ」とフミ君に言ってくる。

約束は人にあげるものじゃないと返され、ならば同じフミ同士入れ替わることを提案。提案なんて生易しいものではなく、ほとんど強引にフミ君になった七川。

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自分に暴力を振るうオトンは、相庭に殺せと命令してた。

やらなかったら突っ込むじゃ済まないとか、この間盗めなかった分金よこせとか、お前の妹輪姦すとか、凄まじいほどの荒くれ振りだった。

結局相庭はオトンを殺すんだけどね。

それにしても。いくら脅されたからって人殺しまで引き受けてしまうのか不思議だった。

紺野の記憶では、相庭のフミ君はとても優しいお兄さんだったみたいです。それだけに、あまり強くモノを言ったりはできない性格だったのかな。

いつも紺野を泣かせる七川に対して諭すようなシーンもあったくらいなので、彼に同情していた部分も影響していそう。

簡単に言えば、この頃のフミ君は光属性だったのではないだろうか。

そして七川はその光属性に憧れ、フミ君になれば紺野は自分のモノにできると踏んだ。だからこそ相庭を壊そうとしたんだよね??

徐々にエスカレートしていく虐め。時間と共に相庭の方もずいぶん参ってしまって、最終的に紺野を人質にとって矢ヶ崎さんを焼身自殺へ追い込んだ。




矢ヶ崎さん、幼少期は散々両親から酷い扱いを受けてきていたので、紺野がいたからこそ耐えられたと言うあのへんの困った顔とセリフが忘れられない。


紺野も言っていたけど。

みんな狂っている。
この世界は、狂ってるよ。

まさにこれだった。思わぬ幼少期の嫉妬や憎しみ。親の暴力から恐喝まで。

それでもなんとか持ちこたえてきた3つの歯車が、今まさに崩れ落ちて終わりを迎えた瞬間でもありました。




ゲームも終了しケガも癒えた頃。

以前、矢ヶ崎さんが電車で読んでいた『文博』の本。矢ヶ崎さんは、引きちぎりたいくらいつまらないと言っていたアレ。

紺野が同じ本を古本屋で見つけて読んでみたら、本当になんてことはない。主人公がごく普通の生活に幸せだなーって噛みしめて終わる、そういう内容の本だった。

家族や友達がいて、ありふれた小さな幸せが当たり前にある生活。でも矢ヶ崎さんにはそうした思い出はなかったと思う。

つまらない平凡な日常の中にある幸せを、本の主人公から感じようとしていたのかもしれない。

もしそうだとしたら、その僅かな望みが紺野と一緒にいることだったのかなと思うと涙が出そうになる。


 


CLOSEのプレイは年明けになりますが、期待半分怖さ半分で臨みたいと思います。


 

CAGE再開しました。
CLOSE編の感想です。

  ↓↓ CAGE CLOSE 牧敦義のネタバレ感想 ↓↓
penkichi-201902.hatenablog.com

 

 

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